TIF2016出演スタダアイドルまとめ
もうすぐ開催される世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)2016」、スターダストプロモーション(以下スタダ)所属のグループ参加数が「13」と過去最多、えらいことになっています。
そこで自分の整理も兼ねて、各グループの特徴と、高確率で歌うであろう曲をまとめました。 なお、事前知識として、スタダには芸能事業部が複数あり、今回紹介する人たちの大半はそのうちSECTION3 IDOL(芸能三部アイドル部門)の所属であることと、それとは別に地方営業所が複数存在し、地方在住の娘はそちらに籍を置いていること、この二点を頭に入れておくと理解が早いです。
1.佐々木彩夏(ももいろクローバーZ) ※5日
言わずと知れたももクロのピンク担当。2014年国立競技場ライブ以降のトピックスとしては、このあたりを押さえておけばよろしいかと。
- 20歳になった(ももクロ全員20代!)
- 髪を切ってショートになった
- メンバー内での呼び方「あーちゃん」がだいぶファンにも浸透している
- ギターが弾けるようになった(ドームツアーではソロプレイを披露)
- 圧は相変わらずすごい
●「だって あーりん なんだもーん☆」
スタダのみならず、全グループアイドルのソロ曲でも屈指のキラーチューン。なんだかんだみんな好きでしょ? これと「あーりんは反抗期!」に加え、「スイート・エイティーン・ブギ」というソロ曲が増えましたが、後者は客前で一回しかやってないのでフェスにぶつけてくるかは不明。
2.チームしゃちほこ ※6日
チームしゃちほこ オフィシャルサイト | スターダスト芸能3部名古屋発ユニット
2度目の武道館ワンマンを8月末に控えて、まさかのTIF出演。6人グループですが、ピンクの安藤ゆずが体調不良による無期限活動休止(卒業・脱退ではないことに注意!)のため5人で活動中。沸き曲の多さはスタダ1ですが、フェスではアゲ一辺倒なことは意外と少ないのでどう攻めてくるか。
●「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」
とはいえ、間違いなくこの最新シングルは入れてくるでしょう。あとは「トリプルセブン」「乙女受験戦争」「抱きしめてアンセム」あたりの超強力鉄板曲を混ぜるはず。
3.たこやきレインボー ※6日
なにわの最終兵器の5人組。5月にavexからメジャーデビューしました。春のZeppツアーを経て、10月に中野サンプラザ、11月に大阪・オリックス劇場での単独公演が決まりと、着実にステップアップしています。
●「絶唱!なにわで生まれた少女たち」
2ndメジャーシングルのリリイベ真っ最中なのでそれは確実にやると思いますが、フェスだからわかりやすく盛り上がる曲も入れるはず。ということでインディーズ3rdのこれは固いかな。
4.3B junior ※5、6、7日
芸能三部アイドル部門の通称「3B」の名前をそのままいただいた若手グループ。5つのユニットを内包する26人の大所帯です。昨年は約半数のメンバーでの出演だったので、全員そろうのは今年が初。
●「勇気のシルエット」
名曲。ぜひ生で聴いてもらいたい。
また、自己紹介ソング「ひとつよろしくどうぞ」はコールが26人分(!)あるので、初見ですべて覚えるのは絶対不可能ですが、サビ終わり直後に入れる\こちらこそ!/は、そろうとめちゃくちゃ気持ちいいので、そこだけは覚えておいて損はないです。なお、各ユニットでこの曲を歌うときは、該当メンバーのパートだけをつなげ、それを二回くり返すという変則ショートバージョンでの披露となります。
5.ロッカジャポニカ ※5、6、7日
略称ロジャポ。3B juniorのユニット中で唯一メジャーデビューしている5人組。そのデビューが遅れたり、メンバーの体調不良でCDの発売日がズレたりと、たびたび不運に見舞われていますが、その分応援したくなる存在でもあります。
●「教歌SHOCK!」
メジャー2ndシングル。1stで達成できなかったオリコン10位以内という目標を見事クリア(5位)。勉強がテーマの歌で、c/wは教科別(国語・数学・理科・社会・英語)の歌となっています。
6.はちみつロケット ※5、6、7日
略称はちロケ。3B juniorの7人組ユニット。最もライブ重視のスタイルで、(有料)単独公演年間50本の公約を達成するべく、精力的に活動中(07/30現在20公演)。
●「お願いメテロティス」
元気な曲が多いはちロケの中では異色の曲調ですが、メンバーもファンも大事にしている一曲。夕方の野外で聴きたいですね。
7.奥澤村 ※5、6、7日
3B juniorのユニット。4人組。ももクロ高城れにプロデュースという特徴があり、MC等でさんざんネタに……もとい、敬意を表してれにちゃんに言及します。終始アッパーなのでフェス向きではある。
●「HAPPY★LOOPER」
奥澤村初のオリジナル曲。ご覧のとおりわかりやすいタオル曲なので、ガンガン回してください。
8.S★スパイシー ※5、7日
略称Sスパ。何度かメンバー増減があり、現在は2人組ユニット。スタダの全グループ中、最もノリが地下アイドルに近く、ファンの創意工夫度は随一。波長が合えばとても楽しい現場です。
●「SGC★スパイシー」
AKBにも、ももクロにもなぜかゴリラを歌った曲(「ウッホウッホホ」「ゴリラパンチ」)があるのですが、これもそういうゴリラ曲のひとつ。キャッチーさでは上記ふたつにも負けません。
9.ときめき▽宣伝部 ※6、7日
略称とき宣。アイドル部門ではない芸能三部のメンバーで構成された5人組。現役Seventeenモデルはじめモデル・女優志望の娘ばかりなのですが、トントン拍子に人気が出て、12月に大宮ソニックシティ(!)公演、さらにはメジャーデビューも決まりました。ブレーンに理事長(芸能三部のトップ)がいるせいか、イベントごとの客寄せ方法がめちゃくちゃ上手という印象。
●「ぴょんぴょん」
ライブで楽しいナンバーということでチョイス。2ndシングルのc/wなのでやらなかったらすみません。
10.Le Lien ※6日
「ルリアン」と読みます。芸能三部ではなく、芸能二部所属のモデルで構成された4人組ガールズバンド。めちゃくちゃスタイルいいです。オリジナル曲のほか、ももエビしゃちのカバーもやるので耳なじみはいいかと。
●「斬鉄剣」
2ndシングル。確実にやるのは3rdシングル「夏一色」なんですが、動画がなかった。
11.桜エビ~ず ※5、6、7日
私立恵比寿中学(エビ中)の研究生的ユニット。まだオリジナル曲がない状況で、人数も流動的。今後の展開も不明ですが、いまのところエビ中とは別に独自に活動していく模様。
●「えびぞりダイアモンド!!」
カバーのレパートリーはエビ中を中心に旧3Bの曲など。本日(07/30)の2ndワンマンで初のオリジナル曲を披露するとのことなので、TIFではそちらが中心になるかもしれません。
12.ばってん少女隊 ※6、7日
略称ばっしょー。福岡営業所の研究生チームF-GIRLSが前身となった6人組ユニット。4月にメジャーデビュー。MCでの西垣有彩(ピンク)の強烈なキャラは一見の価値あり。
●「ばってん少女。」
インディーズデビュー曲。ここはカバーのチョイスがよいので、オリジナル以外も歌うのなら旧3Bjuniorの「ダイビング」や、KAGAJO★4S「決められないよ、どっちかなんて」が聴けるかも。
13.二代目いぎなり東北産 ※7日
仙台営業所の研究生チーム。ここもオリジナルはありません。カバーはももエビしゃちなど、お姉さんグループの有名曲いいとこ取りです。つい先日新体制になり、この夏からイベント出演が増えてきています。
ライブ動画があがってないので、最新のツイキャスでメンバーをご確認ください。
……以上、たいへんざっくりまとめてみました。筆者の主現場はももクロなので、細かい点で誤りがあるかもしれませんが、その点はご容赦ください。
さくら学院2016年度転入生予想
はい、今年もやりますよ。
さくら学院の2016年度転入式は5月7日(金)に中野サンプラザでおこなわれます(チケットは現在もプレイガイドにて好評発売中)。例年同様に「2016年度転入生のお披露目」があるはずなので、今年も父兄(ファン)の端くれとして、やってやろうじゃないですか転入生予想を。たぶん新潟の女子高生もやってるはずだし。
●前提その1:転入生は何人?
2016年4月1日付でさくら学院に在籍しているのは倉島颯良、黒澤美澪奈、山出愛子、岡田愛、岡崎百々子、麻生真彩、日高麻鈴(以上中等部)、藤平華乃、吉田爽葉香(以上小等部)の9名。在校生が奇数になるのは2012年度転入式以来二度目です。
2013年度に初めて12名のさくら学院を観たときは「メンバー多いな」と思いましたが、その後2014年度(10名)、2015年度(12名)と観つづけて魂の底から理解しました。さくら学院のパフォーマンスに最適な人数は12人、この結論はもう動かせません。自分の中ではもはや絶対の真理です。
12-9=3。
今回の予想は「転入生の人数は3名」という仮定のもと、おこないたいと思います。
●前提その2:転入生候補者の条件
これまでのさくら学院転入生は「転入する時点でアミューズに所属していて、小学5年生から中学2年生だった女性≒アミューズキッズの女性」から選ばれています。
ですが、アミューズ公式サイトでは昨年のある時点から、中学2年生以上は「キッズ」カテゴリから「俳優・タレント(女性)」カテゴリに移動となりました。つまり、さくら学院=アミューズキッズの育成機関ととらえると、今年は(今後は?)中2の転入生はいないのではないでしょうか。2015年度の黒澤美澪奈ちゃんは例外中の例外になるわけですね。
今回は「アミューズキッズ」のカテゴリに含まれる16名の中から、3名を選びたいと思います。
●予想その1
ここからが転入生予想本編です。まず、16名を一覧にしてみました。
あたまに「新」とあるのは2015年5月以降に登録された人です。
まず除外してよさそうなのは、すでに大きな仕事が決まっている人たちです。当然そちらの活動が優先されるので、あえて転入するメリットが薄いですからね。雑誌『ニコラ』モデルの藤本林花美愛さん、連続テレビ小説に出演する根岸姫奈さんは候補からはずしましょう。
……えー、じつはここでしばらく止まってしまいました。例えばChao Smiles*1に抜擢された娘は省こうかなとも考えたのですが、同ユニットがどれだけの頻度で活動するか未知数なので決められない、とか。
●予想その2
そうこうしているうち、一昨日4月29日に転入式のグッズ情報が公開されました。
昨年度は転入式のグッズ、もっといえばその図柄に転入生のヒントが隠されていたのは、父兄の皆さんならご存じでしょう。2015年度は、船のオールの本数が在校生、空を飛ぶ鳥の羽数が転入生の、それぞれ人数を表していました。もしかすると今年も……?
ということで詳細に見ていきます。まずは図柄を拡大してみましょう。
いろいろ読み取れそうです。まず思いつくのは、花火の数=転入生の人数ではないかということ。三発というのは「転入生が三人はいる」という最初の仮説と合致しますね。去年の鳥と同じく、空にあるという点も意味深長です。
次に、お城に注目しました。お城は昨年の船と同様、さくら学院そのものの象徴です。そのお城から、空に打ち上がった花火を眺めるには窓から外を見ないといけません。窓の数は……9つ! おお、これはそのまま在校生を表しているとよさそうです。
まとめるとこうです。
- 飛ぶ鳥=花火=転入生
- 船=お城=さくら学院
- オール=窓=在校生
「転入生は3人」という仮説に強力な援護射撃です。ここで、さらにもっと大胆に考えました。この画像には、さらにヒントが隠されているんじゃないか?
●予想その3
じっと見ていてどうしても気になるのは、やはり転入生を表しているであろう花火です。形も高さもすべて異なる(上と左はほぼ似た形状ですが微妙に違う)。ここになんらかの含意があるように思えてなりません。例えば小等部と中等部の差を表している、とか……?
ふと思いたち、星(円の中心から尾を引いて流れる火花のこと)の数をかぞえてみました。上が24本、左も同じく24本、右が9本でした(いずれもまっすぐのびる打ち上げ時のものは除く)。
この「24、24、9」という数字を読み解けば、転入生を特定できるのではないか?
ほとんど暗号解読のノリですが、だんだん楽しくなってきたしほかにこういうアプローチをする人はいないだろうから、今回はこのやり方をつきつめることにしました。
では、この数字があらわすものは何で、該当するのは誰なのか。あれこれ試行錯誤しました。長くなるので、以下その結果を箇条書きでまとめます。
- 誕生日→9日、24日とも該当者なし=ハズレ
- あいうえお→9番目の文字は「け」、24番目は「ね」。姓名が「け」「ね」で始まる該当者なし=ハズレ
- いろは→9番目の文字は「り」、24番目は「う」。「り」の該当者はなし、「う」は植村友結(うえむら・ゆい)さんひとり=ハズレ
- アルファベット→9番目の文字は「I」、24番目は「X」。ともに該当者なし=ハズレ
- 周期表→9番目は「F(フッ素)」、24番目は「Cr(クロム)」。「F」は藤澤遥(ふじさわ・はるか)さんひとり、「Cr」はなし=ハズレ
……とまあ、いろいろ試した結果、これならば!というものをようやく見つけました。
●予想その4
それはずばり「画数」。名前(ファーストネーム)の総画数が9もしくは24になる人が、2016年度の転入生ではなかろうか、という結論に至りました。なお、苗字(ファミリーネーム)、姓名の合計、姓名(ひらがな書き)、姓名(カタカナ書き)はすべて試して、該当者がいないことを確認しております。
はい、お待たせしました。先に一覧であげた16名の中で、条件に該当する人はこちらです。
ゆ(3)+づ(3)+み(3)=9。中学1年生。「ちゃおガールオーディション☆2014」準グランプリで、Chao Smilesの一員になることが決まっています。去年も候補に挙げていてはずれたんでしたが、そこはそれ。
瑚(13)+都(11)=24。中学1年生。2015年に事務所にはいりました。特にこれといった仕事はまだないようので、転入させるのならここで磨いていくのでしょうね。
……はい、ということで該当者はこのふたりです。
「いやいや、お前転入生は3人って言ってただろ」って? わかってますよ。でも「9」と「24」に該当する人で一覧表にあるのはふたりだけなんですよ。一覧表にあるのは。ということで、わたくしが最後のひとりとして候補に挙げるのは彼女です。
小学4年生。「ちゃおガールオーディション☆2015」準グランプリ。彼女もChao Smilesのメンバーです。もし転入すれば、史上最年少でのさくら学院入りとなります。
「華(10)+蓮(13)」だと画数23なんじゃないの? というツッコミはあるかもしれませんが、「蓮」の字が厳密には正字(旧字体)だとすれば「しんにょう」の点がひとつではなくふたつなので画数は24となります。というか、そういうふうに考えないと24画になる該当者がゼロだったので……。
と、最後はかなり強引にまとめましたが、2016年度転入生は「新谷ゆづみ、三浦瑚都、小島華蓮」の3名と予想します。答え合わせは5月7日に中野サンプラザで……!
……そうそう、これはたっての希望なんですが、職員室は入学試験動画を復活してください。なんなら転入式終わったあとの公開でもかまいませんので。
RYUTist HOME LIVE #174『大石若奈卒業ライヴ』@新潟SHOW!CASE!!
■概要
- 公演名:RYUTist HOME LIVE #174『大石若奈卒業ライヴ』
- 日時:2016/04/17(日)13:30開場/14:20開演
- 会場:新潟SHOW!CASE!!
- 出演者:RYUTist(五十嵐夢羽、宇野友恵、大石若奈、佐藤乃々子)
■セットリスト
00. RYUTiswing take2
01. 太陽のシルエット
02. 冬・夏の魔法メドレー(冬の魔法→夏の魔法)
MC:自己紹介
03. カラフル・ミルク
04. それはまた別の一日
05. still doll(分島花音カバー)
MC
06. RYUTist! ~新しいHOME~
07. Arrivals and Departures
08. Zero and Perfect Moon ~変わらない想い~
MC
09. ありがと3メドレー(哲学するのだ→嵐は日曜日→どっぺり坂→Bitter Pain, Sweet Revenge→哲学するのだ)
MC
10. 若者のすべて(フジファブリック カバー)
11. Shooting Star(KOTOKOカバー)
12. 神話
【アンコール】
13. サイコアナルシス(EGO-WRAPPIN'カバー)
14. スロウダンス
15. Beat Goes On! ~約束の場所~
16. ラリリレル
■感想
「第二期RYUTist」最後にして最高のライブ。
RYUTist(リューティスト)は新潟県のローカルアイドル。2011年5月に5人グループとして結成され、翌年現メンバーの4人組となったのちも新潟を中心に活動を続けています*1。
2014年に彼女たちと“出会って”以来、毎週おこなわれる定期公演「HOME LIVE」を地元(ホーム)である新潟・古町で観るのがひとつの目標で、もともとこの四月には行くつもりだったところに、メンバーのひとり大石若奈(わっかー)卒業の知らせが飛びこんできたのが三月上旬。ようやく念願かなうのが、現体制のRYUTistを観られる最後の公演でとなってしまいました。
会場入り口でファン有志の配るサイリウム*2をもらってから入場。かなりいい整理番号が取れていたので、会場では椅子席2列目を確保(椅子席の前に敷かれたブルーシートが親子&関係者席になっており、実質4列目)。想定以上に関係者(メンバーの親族)が多くつめかけたらしく、前方もぎゅうぎゅう、うしろもいっぱい、会場全体が超満員でした。
そのせいもあってか、ライブは20分以上押しでスタート。出囃子である「RYUTiswing take2」が流れると、いつものように一番手としてわっかーが登場します。照明に浮かびあがるこのシルエットが観られるのも、きょうが最後になるわけで。
ライブ本編の一曲目は昨年発売した1stアルバム『RYUTist HOME LIVE』収録の「太陽のシルエット」。四人の衣裳は、そのアルバムリリース時によく着ていた上が白の半袖、スカートが紺色の落ち着いた印象の服でした。曲の途中で宇野友恵(ともちぃ)が入れてきたフェイクの見事さにまず驚かされます。
続けて「冬の魔法」「夏の魔法」の姉妹曲をつなぐ鉄板メドレー。メドレーといっても二曲ともほぼフルサイズで、四人がくるくるターンしながら「夏の魔法」の立ち位置につくさまは、本当に冬から夏に季節が巻き戻ったかのよう。4か月観ないあいだに、RYUTistは歌も踊りもさらに進化していました。この時点で、来てよかったと心から思えました。
3曲歌ってMC、というのがこの日の基本的な構成で、ここで自己紹介がはいります。わっかーが最後に選んだ字は「柳」*3。グループ名の由来である新潟の古名「柳都(りゅうと)」の「柳」でした。
第二ブロックは、最年少メンバー・五十嵐夢羽(むぅたん)がとにかく大好きな「カラフル・ミルク」、アルバム曲「それはまた別の一日」、椅子を使って歌うカバー曲「still doll」(本来はわっかーのソロ曲ですが、本日はともちぃとむぅたんがバックダンサーを務めるスペシャルver)ときて、ふたたびMCに。「カラフル・ミルク」は新潟県産牛乳のタイアップソングなのですが、本日その牛乳の差し入れがあり、終演後にふるまわれるというアナウンスがリーダーの佐藤乃々子さん(のんの)からありました(失念していて、もらわずに帰ってしまったのが悔やまれる)。
ここまでは、映像で何度も観ていた「いつものHOME LIVE」そのものの雰囲気を楽しんでいましたが、次のブロックからこちらの心境にも変化が。「Arrivals and Departures」は個人的に特に大好きな一曲で、歌ってくれたことに大喜びしていたのですが、この日このシチュエーションで旅立ちについての歌詞*4を聴くうちに、自然と涙が出ていました。むぅたんの歌唱力が全体的にアップしていて、落ちサビの破壊力が増していたのが、よけいにね。
三度目のMCでは、本日のセットリストはわっかーが考えたものであること、このブロックの3曲はそれぞれ「グループ初のオリジナル曲(RYUTist! ~新しいHOME~)」「結成一周年記念の曲(Arrivals and Departures)」「結成二周年記念の曲(Zero and Perfect Moon ~変わらない想い~)」だから選んだことを説明。笹だんごのゆるキャラ・ササダンゴンの乱入などほのぼのする場面がありつつも、しだいに「卒業ライブ」らしさが前面に出てきました。
一周年、二周年と来たので、当然お次は結成三周年記念に作られた「ありがと3メドレー」。当時6か月連続でリリースしたシングルから4曲を選んで作られた12分超えの大作メドレーで、もちろん生で観るのは初めて。よく練られた曲のつなぎ方とパフォーマンスに、ただただ圧倒されました。わっかーのダンスの技量は知っていたはずだけど、それは早合点で、こんなにもしなやかで優美な動きができることに、遅まきながら気づかされたという。この日のわっかーは終始笑顔で、所作がとても美しかったです。
ふだんならそろそろ本編が終わる頃合ですが、MCをはさんでまだライブは続きます。流れてきたメロディは、あらゆるアイドルのカバー曲の中でも三本の指にはいるくらい好きな「若者のすべて」。夏の終わりを歌うこのフジファブリックの名曲カバーは、原則として夏にしか披露されないため、まさかこの時期にやるとは思いもしませんでした。一心に聴き入っているうち、やっぱり、いつのまにか泣いていた。まいったな、まいったな。
続く「Shooting Star」はKOTOKOの人気曲。これもいつか聴きたかったカバーのひとつだけに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。そして本編ラストの曲となったのはアルバム曲中で屈指の人気を誇る傑作「神話」。この歌は「歌う」というより「演じる」といったほうがしっくりくるくらい振付にもドラマ性を感じる曲なので、息をひそめてただ四人の一挙手一投足を、じっと眼に焼きつけるように見入りました。フェードアウトの余韻をそのまま受け継いで、四人はいったんステージから去ります。
まだ暗い場内に響く、わっかー推しのファンからのお願い。アンコールの声出しに選ばれた言葉はもちろん「わっかー」でした。微力ながら自分も声をはりあげてコールに協力。やがて数分後、チェック柄の衣裳に着がえてきたメンバーがふたたび出てきました……わっかーとのんののふたりが。
アンコール一曲目は、RYUTistのカバー曲レパートリーの中でも人気の高い「サイコアナルシス」。これも本来はわっかーひとりで歌う曲なのですが、のんのが一緒に踊るという、きょうこの日かぎりの特別仕様でした(振付もわざわざ作ったのだそう)。ところが、さらなる「きょうこの日かぎりの」とっておきがこのあと控えていたのです。
残るふたりもステージに現れ、チェック衣裳になった四人がそろったところで、なんと新曲を歌うことに。その曲の名前は「スロウダンス」。わっかーがアイドルとして過ごした五年間、そしてこの先の未来への想いが歌詞*5と振付に凝縮された珠玉のナンバーでした。この四人で歌うことに意味がある一曲なので、再度人前で披露されることはないでしょうが、多くの人が観られるかたちで映像記録が残ることを願います。
たとえRYUTistファン歴は浅くとも、おそらくあと二曲でライブが終わることは予想がつきます。その二曲がなんなのかも。案の定、休む間もなく想像どおりに「Beat Goes On!」が始まり、場内の盛り上がりは最高潮に。はい、全力でコールしました。
ここでMCになり、わっかー単身での最後の挨拶。スタッフ、ファン、そしてRYUTistを続ける三人に向けて、誠実に、丁寧に感謝を述べます。何ひとつ特別なことは言ってないけど、それだけに嘘のないことが伝わる心からの言葉を。
最後の曲フリもわっかーでした。一瞬言葉につまりつつも、「皆さんと楽しもう」とあくまで笑顔をくずさずに。本当に楽しかった時間をしめくくるのは、RYUTistの代名詞であるアンセム「ラリリレル」。これも最後の発動となる柳都MIX・改*6を思いきり叫び、四人のすべてに見とれ、聴きほれているうちに……174回目のHOME LIVEは終わりを迎えました。
メンバーが去ったステージに幕が降りると、その幕に投影されたのはわっかーの、RYUTistのこれまでを振り返る映像。オーディション時とおぼしき姿から、つい数日前と思われる姿までが、「ラリリレル」のピアノ音源とともに流れていきます。
映像が終わり、場内の明かりがついてから、眼をこすりつつあたりを見ると、大半の人が泣いていました。椅子に座ったまま立ち上がれず顔をおおっている人、隣の人にすがって号泣している人も。PA卓の脇にいるスタッフの眼にも光るものが見えました。本当にいいライブ、あっぱれな卒業ライブでした。
そのあと、特典会の前にファン有志によるお別れセレモニーがおこなわれます。こうしたサプライズ企画のたぐいは規模の大小を問わず、運営主導でおこなったほうがいいと自分は考えているのですが、このときの皆さんの仕切りは徹頭徹尾お見事でした。送るほうも送られるほうも、やりきったように、いち傍観者としては思います。
こうしてブログを書いていて、あの幸せな時間はどうして生まれたのか改めて考えてみると、結局のところ、旅立っていくわっかーも、続ける三人も、スタッフ・関係者も、家族も、ファンも、あの日あの場所に居合わせたRYUTistに関わるすべての人たちが、抱いていた気持ちが同じだったからにほかならないのではないかと。「ラリリレル」の歌詞にもあるたったひと言、ひと言だけを、みんながわっかーに、わっかーがみんなに伝えたかったのだと。
自分もです。
ありがとね、ほんとにね。
……で、この翌日、新メンバーとして後輩である横山実郁(みくちゃん)の加入が発表されたのは皆さんご承知のとおりです。てっきり三人で活動していくものだと思っていたので驚きましたが、運営の発信する続報を知るにつれ、新生「第三期RYUTist」をじかに観るその日が、いまではとても楽しみです。また、古町で会いたいな。