百合アイドルソング・レコメンド5

こんばんは。

みなさん、百合は好きですか?

 

……あー、ここでいう〈百合〉とは、とりあえず女性×女性の関係性がフィーチャーされた創作物全般、くらいの意味だと思っておいてください。詳しく掘り下げるといろいろ大変なので。

 

ではもう一度。みなさん、百合は好きですか?

僕は大好きです。

さて、本日6月25日は「百合の日」ということで、今回は、同好の士のためにこれまで自分が見聞きした女性アイドルグループの楽曲の中で、これは百合ソングだ!と断定したものからおすすめの5曲を紹介します。異論は認めません。このブログは俺がルールブックなので。

 

●ももたまい(百田夏菜子×玉井詩織)「Ring the Bell」


Ring the bell Momotamai (Sub. Español)

メンバー仲がきわめて良い、ももクロことももいろクローバーZの中でも、テッパン中のテッパンといえる組み合わせがこの百田夏菜子(赤)と玉井詩織(黄)のコンビ・通称「ももたまい」。もはや殿堂入りのカップルですね。

このカップル何がすごいって、実際に結婚式をあげていること。2016年9月に(なぜかふたりと特に縁もゆかりもない)新潟で開催された「ももたまい婚」というウェディング&披露宴を模したコンサートで、大勢のファンから祝福されつつ結婚しました。まさに公式が最大手。日々「結婚しろ」と言われる百合カップルは多けれど、「結婚した」が使えるのはももたまいくらいのものです。

この「Ring the Bell」は、そのコンサートに合わせて配信限定でリリースされた楽曲。「ももたまい婚」、結婚式によくある感じのラブラブムービーで始まり、このガチのウェディングソングを顔のいい女と顔とスタイルのいい女がウェディングドレスを着て歌うという、最初からクライマックスな狂気のイベントでした。のちにブルーレイ/DVDになりましたが現在は廃盤。再発売しないかしら……。

そのほか、この名コンビの楽曲では2012年に発表され、「ももたまい」の存在をあまねく天下に知らしめたヒャダイン提供の名曲「シングルベッドはせまいのです」「Ring the Bell」と同時にリリースされた情熱的なナンバー「夜更けのアモーレ」もおすすめ(というか全部です)。あいにくどれもサブスクにはなっていませんが。

ももクロはももたまいにかぎらず、現メンバー4人をどう組み合わせても魅力的なカップルになる稀有なグループなので(さらに過去メンとの組み合わせも熱い)、ぜひ沼に落ちましょう。

 

東京女子流「追憶」


東京女子流 / 追憶 -Single Version-

今年5月に結成11周年を迎えた東京女子流。その高い実力は折り紙つきですが、こちらもメンバー同士の仲むつまじさには定評があります。

そんな女子流の数多ある曲の中で、百合愛好家の皆さんにおすすめしたい傑作MVを有するのがこの「追憶」。2ndアルバム『Limited addiction』に収録されたAlbum Versionと、その後シングルカットされたSingle Versionがあり、後者のリリースに合わせこのMVが作られました。風光明媚な自然の中、優雅な衣装でたたずむ5人の美少女。ほかに何が必要ですか? ちなみに楽曲的にはアルバムverのほうが圧倒的にレアで、ライブでは指折り数えられるほどしか披露していません。

このほかにも、MVにメンバー同士のキスシーンがある「Liar」(ライブでも振付で再現)、現リーダー・庄司芽生めいてぃん)のソロ曲でダンサー*1とのからみが美しい「illusion」、その庄司さんが担当した情熱的な振付が見どころの最新曲「薔薇の緊縛」あたりがおすすめです。

あれ、書いてて気づいたけど「Liar」でキスするのも含めて全部めいてぃだな……。

 

虹のコンキスタドール「トライアングル・ドリーマー」


【MV】虹のコンキスタドール「トライアングル・ドリーマー」(虹コン)

「虹コン」こと虹のコンキスタドールのキラーチューン。サビの「さんかっけー」に代表される真似しやすい振付、曲名に引っかけ三角関数を唱える印象的なコールなど、あらゆる要素が「沸き(盛り上がり)」に特化した非常に完成度の高い沸き曲で、対バンやフェスではきわめて高い確率で歌われます。虹コンは詳しくないけど、この曲なら知ってる!というアイドルヲタクも多いはず。2015年に3rdシングルのc/wとして発表されたあと、ライブで育っていき、2018年にDVDシングルとして再発売。そのときこのMVも作られました。

でもって、じつはこれ正真正銘の百合ソング。しかもたいへん珍しい、コミカルタッチの百合ソングです。とはいえ1番だけだとただの三角関係の歌ですが、2番で化けるのです。ただし、前述のように何も考えずにひたすら沸ける曲なので、ライブでは歌詞をじっくり咀嚼しているひまはないかもしれません。

 

●ヤなことそっとミュート「Lily」


ヤなことそっとミュート - Lily【MV】

これはもう曲名がそのものずばり「百合」。2020年3月にメジャーデビューした轟音清純派アイドル・ヤなことそっとミュート(通称ヤナミュー)の1stアルバム『BUBBLE』に収録された初期曲で、ライブでもめちゃくちゃ盛り上がる、現在にいたるまで根強く人気のナンバーです。

ヤナミューは一人称が「僕」の曲が多いのですが、この「Lily」には人称がいっさい出てこないので、たいへん百合妄想がはかどります。題名だけの出オチではありません。ほかにも一方通行の感情や離別の悲しみを美しく歌う、特定カップリングにテーマ曲を設定するタイプの受け手にはもってこいの楽曲ぞろいなので、ぜひ聴いてお気に入りの一曲を見つけてください。(歌詞に「僕」が出てこない曲で)個人的なおすすめは「orange」「HOLY GRAiL」「ラング」「beyond the blue.」といったあたり。

 

フィロソフィーのダンス「シスター」


フィロソフィーのダンス/シスター(ライブ・アット・スタジオ・コースト)

最後はメジャーデビューを控えた超実力派グループ・フィロソフィーのダンス(通称フィロのス)の配信限定ナンバー。2020年6月時点でリリースされている中では最新の曲となります。

はっきりきっぱり「女性間の愛情」をテーマにしたシリアスな曲で、タイトルの「シスター」も姉妹や修道女という意味ではなく、そのままストレート。だから人によっては百合ソング判定はしないかもしれませんが、いい曲なのでこうしておすすめしました。

フィロソフィー(哲学)というグループ名のとおり、深く考えられた歌詞の曲ばかりなので、気に入ったらぜひ掘ってみてください。ここは代名詞だと「わたし」と「あなた」が多いので百合変換も容易。ライブも楽しいですよ。実際ライブに来て、メンバーがメンバーの乳を揉んだりする(!)公開セクハラ曲「ライブ・ライフ」なんかを観て、いい意味で唖然としてほしい。

 

……ということで、つれづれに5曲、おすすめ百合ソングをレコメンドしました。女性アイドルグループの曲で、これは百合ソングだ!というもの、おすすめがあったら逆に紹介してください。

*1:ライブによりメンバーだったり女性ダンサーだったりする。